2016年12月冬・編集発行・野尻湖フォーラム

中村家住宅の鍛冶資料の特徴

沼津市歴史民俗資料館 小松大介

 鉄を整形するには金鎚を使います。親方は手鎚(てづち)と呼ばれる鎚で鉄を叩いて先手に叩く場所を示します。一方、先手は向鎚(むこうづち)と呼ばれる大型の鎚を使用します。男性の弟子や子息が使用する向鎚の重量は5,800グラムに対し、妻が使用した向鎚の重量は3,800グラムです。男性に比べて力の弱い妻では重量の重い向鎚を振り続けることが難しいため重量の軽い向鎚を使用します。軽いと言っても4キログラム近い向鎚を幾度となく振り続けていくことは女性にとってはかなりの体力がいる作業であることは間違いありません。⟩⟩⟩

向鎚 イボナタ シツの型
シツ 鍬の刃 向鎚
画像をクリックすると拡大します。(写真:信濃町教育委員会提供)
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  1. 中村与平さんの妻フデさんが使った向鎚
  2. 刃を保護するための突起が先端に付くイボナタの型
  3. シツの型
  4. 板状にしたシツを筒状にすると完成
  5. 完成したシツが付けられた鍬の刃
  6. 鍛冶場に掛けられた鉄をつかむハシと型

 


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