2017年8月夏・編集発行・野尻湖フォーラム

野尻湖と国立公園の関わり

環境省戸隠自然環境事務所
自然保護官 梅田実生子, 自然保護補佐官 前田久美子

 「堰止湖である野尻湖」は、当公園の重要な風景型式のひとつとなっています。野尻湖は黒姫山の大崩落により、渓谷が堰き止められてできた堰止湖です。入り組んだ地形と湖中の琵琶島(弁天島)とが野尻湖の複雑な景観を作り上げており、優れた湖水景観として評価されました。実際、野尻湖の湖水面とともに黒姫山、妙高山、戸隠山などを眺めることができ、黒姫山などの高い場所からは美しい野尻湖の姿を垣間見ることができます。さらに、ナウマンゾウの化石が発掘されるなど文化的な資質も景観の一部として評価されています。 ⟩⟩⟩

風景型式や利用の一体性に違いがあるとはどういうことか

 妙高戸隠連山国立公園は火山と非火山が密集している特徴であるのに対し、上信越高原国立公園は浅間山や志賀高原に代表されるように、広大な火山性高原が特徴であり、異なる風景型式を有しています。また、利用においても、この2公園は千曲川を挟んで東西に位置し、利用者の多くは上信越自動車道、長野自動車道、北陸新幹線等を利用して訪れるが、2公園をまたがって利用することは多くはないと調査により明らかになりました。よって、妙高戸隠連山国立公園は風景型式及び利用実態の観点から独立性・独自性が認められました。

 


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