2018年12月冬・編集発行・野尻湖フォーラム

童話館だより(3)
童話館と信州児童文学会

黒姫童話館館長 北沢彰利

信濃の民話のれん

信濃の民話と信州の児童文学コーナー

 童話館というと、ミヒャエルエンデ、松谷みよ子、岩崎ちひろの三本柱がまず頭に浮かぶことと思いますが、意外と人気なのが、本館奥にある信濃の民話と信州の児童文学コーナーなのです。

 来館者アンケート(平成29年度)によれば、一番人気が「松谷みよ子の世界」22.4%、そうして二番目が、エンデではなく「信濃の民話と信州の児童文学コーナー」20.5%なのです。

 この部屋には、映像コンテンツがあるということもあるでしょうが、信州ならではの民話や作家群像が、少なからぬ来館者の興味関心を引いていると言ってよいでしょう。

 異郷を訪れた人は、その地の水や土、光や風を感じられる文化と出会いたいと願います。「信州」というブランドを求めて足を運んだ来館者は、「信濃の民話と信州の児童文学コーナー」に、旅の価値を見いだすのです。

 そうして、このコーナー設置を含めて、童話館の開館に深く関わったのが、信州児童文学会なのです。

童話館開館の頃

 黒姫童話館を紹介するフリー百科事典ウィキペディアの記述は、
「黒姫童話館(くろひめどうわかん)は、長野県上水内郡信濃町の黒姫高原にある、信濃町立の世界の童話をテーマとする文学館。信州児童文学会の協力によって1991年(平成3年)にオープンした。」  ⟩⟩⟩

 


文頭へ前へ次へ