2018年12月冬・編集発行・野尻湖フォーラム

2年目の文化庁補助事業の取り組み

野尻湖ナウマンゾウ博物館 学芸員 渡辺哲也

はじめに

 野尻湖ナウマンゾウ博物館は2018年3月20日にリニューアルオープンし、その効果もあって、今年度は右肩下がりの入館者数の減少に歯止めがかかり、少しホッとしているところです。

 ところで、今回のリニューアルもそうですが、現在、野尻湖ナウマンゾウ博物館で進めている事業は、野尻湖ナウマンゾウ博物館構想策定委員会の答申「地域に根ざした持続可能な博物館活動をめざして」と、それを基にして策定した「地域と協働する野尻湖ナウマンゾウ博物館」構想に基づいています。この構想の3つの重点課題のひとつが「地域協働の気運づくり人材育成」で、2017年から文化庁の補助金を得て、これに取り組んできました。ここでは今年度に取り組んでいる2年目の文化庁補助事業についてご紹介します。

事業の概要

 この補助事業は、核となる博物館を含んだ実行委員会が実施する事業を対象としていますので、野尻区、野尻湖と親しむプロジェクトチーム、表参道の会、野尻保育園保護者、環境省戸隠自然保護官事務所、野尻湖発掘調査団、信濃町商工観光・癒しの森係、信濃町教育委員会で構成された「野尻湖周辺活性化事業実行委員会」が実施しています。

 文化庁の募集要項を見ると、今年は昨年と比べて事業内容がやや狭まり、予算規模も縮小したようで、申請した事業の内、インバウンドに対応した英語併記の展示パネル、案内看板、映像の製作は認められず、申請額に対して3割程度の110万円程しか認めてもらえませんでした。  ⟩⟩⟩

 


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