2018年12月冬・編集発行・野尻湖フォーラム

童話館だより(3)
童話館と信州児童文学会

黒姫童話館館長 北沢彰利

 長野県の場合、それが信州児童文学会です。私も、二十代のときから会に入れてもらい、作家活動を続けてきました。

 他県に比べると、かなり活発な活動を続けてきたといってよいと思います。活動の中心となったのは、昭和46年から41年間季刊として出し続けた少年少女の雑誌『とうげの旗』でした。全国最長、162号までの童話雑誌を残しました。

 学校注文のこの童話雑誌は、多いときには2万部の発行を誇ったときもありました。信州の子どもたちのための、信州の作家たちによる童話雑誌という特異な児童文化が存在したのです。親子二代『とうげの旗』を読んで育ったという読者もいます。

 長野県で、なぜこのような児童文学活動が興りえたのか。その根底には、大正期の信州白樺派教師からの流れがあります。  ⟩⟩⟩

とうげの旗の歩み

 


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