2010年12月冬・編集発行・野尻湖フォーラム

《野尻》《懐》《のじり》写真展


 野尻湖郵便局併設のコミュニティホールで10月4日から11月30日まで、野尻湖の懐かしい風景や行事、また野尻湖郵便局の変遷などを並べた写真展が開かれた。

 企画されたのはこの局で30年近く局長を務められた池田隆さんで、家に保管されていたたくさんの古い写真やご自身で撮られた写真の中から70点あまりを選び、解説を付けて展示された。ことに野尻湖郵便局の沿革は詳細で、池田さんの祖父である池田万作氏が昭和5年から所長を務められた旧国道沿いにあった郵便取扱所の建物や局内の様子など、時代を映して興味深い。局が現在の場所に移転したのは昭和41年のことで、その後平成2年に今の建物に建て替えられ、当時としては珍しいコミュニティホールを持つ局舎となったそうだ。

写真展1
写真展2

 今の野尻湖支館の場所に建っていた小・中学校、湖畔北側にあったころの信濃尻中学校、湖上や上空から撮影された野尻の町の景色、しっかりと全面結氷していたころのわかさぎの穴釣りの風景、今もほとんど変わらない宇賀神社のお祭、皇族方の野尻湖御訪問、湖岸で撮られた数枚の風景写真には、現在の様子も一緒に並べられて、昔を知っている人も知らない人も楽しめる展示になっていた。

 「多くの地元の人たちに見て欲しいと思い、展示会を開いた。野尻の歴史のわかる大切な資料として、写真だけでなく文献や道具類など他の家々に眠っているものなども合わせて、保存や公開できるシステムが作れたら良いと考えている」と池田さんは語られた。

 地元の人たちにも古くからの別荘の人たちにも存分に懐かしんで興味深く観てもらえた写真展となったようだ。 (文責 編集部)

 


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